犬幸堂KENKOUDOU

FOOD

犬にクコの実はあげていい?“瞳の養生”に効く小さな赤い実の話

犬にクコの実はあげていい?“瞳の養生”に効く小さな赤い実の話のアイキャッチ画像
峰村敦子(犬幸堂代表|フードコーディネーター・ペットフーディスト)
3分で読めます

この記事でわかること

  • 薬膳でクコの実が「目を養う」とされてきた背景と栄養成分
  • 犬への与え方——ふやかし方と、体格別の粒数の目安
  • アルカロイド・ナス科アレルギー・ビタミンA過剰への注意点

犬にクコの実をあげてもいいの?——無添加の乾燥クコの実を、ごく少量なら犬にも与えられます。いつまでも、澄んだ瞳のままでいてほしい。シニア期に向かう愛犬を見つめながら、そう願ったことのある飼い主さんに知ってほしいのが、杏仁豆腐の上にちょこんと乗っている、あの小さな赤い実です。

薬膳の世界で、クコの実は「目の果実」

用語解説

枸杞子くこし

クコの実の生薬名。薬膳・中医学では古くから「肝と腎を補い、目を養う」食材とされ、目の疲れやかすみのケアに用いられてきた。近年は「ゴジベリー」の名でスーパーフードとしても知られる。

西洋の栄養学から見ても、クコの実にはビタミンA(βカロテン)やゼアキサンチン、ビタミンB群・C、アミノ酸が含まれます。ゼアキサンチンは目の網膜に存在する色素成分で、ヒトでは目の健康との関わりが研究されている成分です。皮膚や被毛の健康維持への働きも期待されるとされ、犬向けの情報でも「与えてよい食材」として紹介されています。

犬へのクコの実の与え方

01

無添加・無糖のドライクコの実を選ぶ

砂糖やオイルでコーティングされた製菓用ではなく、原材料が「クコの実」だけのものを選びます。

02

ぬるま湯で5〜10分ふやかす

乾燥したままだと硬く、消化しづらいことがあります。ふやかして柔らかくし、小さな子には刻んでから。戻し汁ごとごはんにかければ、成分を一滴も無駄にしません。

03

粒数を守ってトッピング

目安は超小型犬・幼犬で1日2粒まで、小型〜大型犬で3〜5粒。初めては1粒から様子を見てください。

注意したいポイント

  • ごく微量のアルカロイドを含むため、過剰に与えると吐き気や腹痛の原因になることがある
  • クコはナス科の植物。トマトやピーマンなどナス科でアレルギーが出たことのある子は要注意
  • ビタミンAの摂りすぎは関節や繁殖機能に影響する可能性が指摘されている。「少量を、ときどき」が基本
  • 持病があり投薬中の子(特に血圧・血糖・抗凝固系の薬)は、与える前に獣医師へ相談を

クコの実はあくまで「食材」であり、薬ではありません。目の白濁や見えづらそうな様子があるときは、トッピングで様子を見ずに、まず動物病院で診てもらってください。

小さな一粒にも、妥協しない。

毎日の小さな養生の先に、特別な日のご馳走を。

「魔法の一粒」ではなく、「毎日のまなざし」を

クコの実を毎日のごはんにちょこんと乗せる。それ自体は、ほんの小さなことです。でもその一粒は、「今日も目をのぞき込む」「今日も食いつきを見る」という、飼い主のまなざしの習慣を連れてきてくれます。

瞳の輝き、目やにの量、まぶしがる仕草。毎日見ているからこそ気づける変化が、必ずあります。小さな赤い実は、そのための「合図」だと思うのです。

まとめ

  • 無添加の乾燥クコの実なら、犬にも少量与えられる
  • 薬膳で「目を養う」とされる枸杞子。ゼアキサンチンやビタミン類を含む
  • ふやかして、超小型犬は1日2粒・小型〜大型犬は3〜5粒まで。初回は1粒から
  • ナス科アレルギー・過剰摂取に注意。投薬中・持病のある子は獣医師に相談を

※本記事はペットフーディストとしての経験と、獣医師監修の公開情報を参考に作成しています。愛犬の体質や持病に不安がある場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。

よくある質問

Q.クコの実は1日何粒まであげられますか?+

目安は超小型犬・幼犬で1日2粒まで、小型〜大型犬で3〜5粒までとされています。数回に分けて与えるとより安心です。初めてのときは1粒から始めて、便や皮膚の様子に変化がないか確認してください。

Q.乾燥したまま、そのままあげてもいいですか?+

硬いまま丸呑みすると消化されずに出てくることがあります。ぬるま湯で5〜10分ふやかし、小型犬には刻んで与えるのがおすすめです。ふやかした戻し汁にも成分が溶け出しているので、ごはんにかけてあげると無駄がありません。

Q.どんな犬に向いていますか?+

シニア期に入って目のケアを意識し始めた子や、被毛・皮膚の健康維持をしたい子のトッピングに向いています。ただしナス科の食材にアレルギーがある子、投薬治療中の子は事前に獣医師へ相談してください。

参考文献・出典

  1. 犬はクコの実を食べても大丈夫!正しい与え方と注意点【獣医師監修】わんこのわ [リンク]
  2. 犬猫はクコの実を食べても大丈夫?ビタミン・アミノ酸などが豊富で皮膚の健康維持や目の不調改善効果もペットフード販売士マッサンの犬猫レシピ [リンク]
著者

WRITTEN BY

峰村敦子

犬幸堂代表|フードコーディネーター・ペットフーディスト

「愛犬と家族の、特別な時間を一皿に。」鹿沼和牛のメインディッシュから、健康を支える焼菓子まで。フレンチシェフと共に、妥協のない「犬の美食」をプロデュース。専門知識に基づいた、内側から輝く食の知恵を毎日お届けします。

たまにだからこそ、本物を。

愛犬へのご褒美に、犬幸膳を。

SHARE THIS ARTICLE